【解決事例】脳外傷を負った被害者について、高次脳機能障害7級及び総額5500万円以上を獲得できた事例

依頼者 被害者(20代 男性 会社員)のご家族様
後遺障害等級 7級9号
負傷部位 頭部(脳)
傷病名 頭部外傷後の神経系統の機能又は精神の障害

(脳外傷、高次脳機能障害)

獲得額合計 5551万円

 

 

項目 ご相談前 獲得額 増額幅
後遺障害等級 7級
入通院慰謝料 約291万円
休業損害 約332万円
逸失利益 約5498万円
後遺障害慰謝料 1000万円
治療費等その他 約915万円
損害小計 約8036万円
既払い額 -約2733万円
過失割合控除 -約803万円
自賠責保険金 1051万円
獲得額合計
(自賠責保険金+解決金)
5551万円

 

1 ご相談内容

事故から1週間ほどでのご相談でした。

 

事故態様は、被害者がバイクで交差点を直進したところ、右折しようとした車に衝突されたという、いわゆる「右直事故」です。

 

被害者は、外傷性くも膜下出血、急性硬膜下血腫、脳挫傷を負い、意識レベルがJCS300またGCS3点に達するなど、高度の意識障害を生じていて、入院中の段階での、ご家族からのご相談でした。

 

一命は取り留めたものの、かなりの重篤な脳外傷を負ったということで、今後のこと全般を心配されていらっしゃいました。弁護士費用特約に入っていたので費用の面で心配する必要がないことに加えて、脳外傷を負っている場合には、高次脳機能障害という後遺障害が残ってしまい、しっかりと対応していく必要があることから、すぐにご依頼いただくこととなりました。

 

2 サポートの流れ

一般に脳外傷を負った場合、特に高度な意識障害の場合の予後は悪いとされています。

 

手術やリハビリなどの治療によって、ある程度までは回復が見られたとしても、認知能力・注意能力・遂行能力などに障害が残ってしまう可能性が高いとされています。このような後遺障害は総合して「高次脳機能障害」と呼ばれており、専門的な治療が必要とされる傷病です。そして、残存の可能性が高い一方で、「外から見えない障害」とも言われているように、見逃されやすい後遺障害です。

 

そのため、まず高次脳機能障害の専門病院(高次脳機能障害支援拠点機関の病院)での治療をお勧めいたしました。神奈川県の場合は神奈川県総合リハビリテーションセンターとなり、転院されました。

 

約2年間、専門病院で治療に専念していただいたことで、運動機能や身の回りの動作機能については自立できるまでに回復されましたが、完全な治癒には至らず、高次脳機能障害(記憶学習障害・易疲労性・脱抑制・性格の変化・社会的行動の障害など)が残ってしまいました。

 

そこで、これらの障害について、具体的なエピソードをご家族から聞き取り、日常生活状況報告書 別紙 というかたちでまとめました。

また、症状固定にあたり、主治医に後遺障害診断書を書いていただく必要がありますが、その診察の際にも弁護士が同席し、前述の日常生活状況報告書の別紙をお渡しするなどして、被害者の高次脳機能障害を具体的に説明し、後遺障害診断書へより詳細に記載してもらうことに努めました。

 

そのうえで、後遺障害等級の被害者請求をしたところ、高次脳機能障害で7級が認定されました。高次脳機能障害の等級には、主には、3級・5級・7級・9級がありますが、具体的な症状に照らせば、7級は妥当なものであったと考えられます。

 

3 解決内容

以上のような後遺障害等級の結果に基づき、相手方保険会社と示談交渉をした結果、示談金で4500万円、自賠責保険金1051万円と併せて5500万円以上の賠償金を獲得をすることができました。

 

4 弁護士の所感・解決のポイント

本件は、脳外傷を負った後すぐにご家族からご相談をお受けできた案件でした。

 

外傷性くも膜下出血・急性硬膜下血腫・脳挫傷・びまん性軸索損傷といった頭部外傷を負った場合には、高い確率で高次脳機能障害が残存してしまいます。本件では、交通事故に遭った極めて初期の段階から、ご家族が弁護士に相談していただいたことによって、高次脳機能障害の専門病院に転院することができ、適切な後遺障害等級を獲得するにあたり必要な対応を確実に行うことができました

 

このように事故初期の段階からのご相談・ご依頼をいただけたことで、妥当な賠償金額をスムーズに獲得できたものと自負しております。脳外傷を負ってしまった方や、そのご家族の方は、現状では相手方と揉めていなくとも、早期に弁護士へご相談することをお勧めいたします。

 

5 関連コラム

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