【解決事例】事故発生後、早期にご相談いただいたことで、総額3600万円以上を獲得できた脊柱変形障害の事例

依頼者 40代 男性 会社員
後遺障害等級 8級相当
負傷部位 脊柱
傷病名 脊柱の変形障害
獲得額合計 2800万円

 

 

項目 ご相談前 獲得額 増額幅
後遺障害等級 8級相当
入通院慰謝料 約175万円
休業損害 約139万円
逸失利益 約2834万円
後遺障害慰謝料 819万円
治療費等その他 約167万円
損害小計 約4134万円
既払い額 -約986万円
過失割合控除 -約347万円
自賠責保険金 819万円
獲得額合計
(自賠責保険金+解決金)
約3620万円

 

1 ご相談内容

事故から1週間程度で、被害者の奥様からお問合せをいただきました。

 

ご主人が自転車で通勤中に横断歩道を渡ろうとしたところ、右折してきた車に横断歩道上ではねられてしまったというご相談でした。奥様が相談にいらした時は、まだご主人が入院中で、労災保険を使った方がいいのか、過失割合はどうなるのか、今度どんな流れで進んでいくのかなど、さまざまな不安がおありのようでした。

 

少しでもご不安が解消されるように、ひとつずつ現時点での見込みなどを説明しました。また、お怪我の内容が脊椎の破裂骨折で、後遺障害が残ることが見込まれる可能性をお伝えし、早めにご依頼いただくことをおすすめしました。その後、ご主人が退院されたタイミングで、正式にご依頼いただくことになりました。

 

2 サポートの流れ

労災保険で1年ほど通院を続けていらっしゃいましたが、腰痛や脊柱の変形などの後遺障害が残ってしまったので、後遺障害の申請を行いました。
その結果「脊柱に中程度の変形を残す」という後遺障害により、後遺障害8級相当が自賠責保険より認定されました。
後遺障害等級としては妥当な結果でしたので、この結果をもとに相手方損保と示談交渉しました。

 

3 解決内容

示談交渉は、①過失割合②後遺障害等級の程度③後遺障害逸失利益の金額、が主な争点でした。

 

【①過失割合について】

たまたま近くにいた車が事故の様子をドライブレコーダーで撮影しており、映像を入手することができたので、判例タイムズなどの資料に基づき当方の過失はないことを立証していきました。

 

【②後遺障害等級の程度について】

相手方損保は自賠責保険の認定に反して、後遺障害等級は11級が妥当であると主張しました。

 

脊柱変形の後遺障害は、破裂骨折や圧迫骨折によって椎体の高さがどのくらい減少してしまったかによって等級が決まります。

本件では8級か11級かの判定が、測定方法や測定の対象となる画像によって異なるため、争われることとなりました。この点について自賠責保険に対し、いつ撮影をしたどの画像によって後遺障害を判断したのかについて説明を求め、その回答書を相手方損保へ提出し、当方の主張する後遺障害等級8級が妥当であることを主張していきました。

 

【③後遺障害逸失利益の金額について】

後遺障害逸失利益の金額は、事故前年の年収、労働能力喪失率、労働能力喪失期間によって算出されます。

 

労働能力喪失率は、基本的には自賠責保険の認定した後遺障害等級をそのまま適用します。しかし、事故前と事故後の年収が減少していない場合には、最高裁の判例により、逸失利益が認められないことや、逸失利益が減らされてしまうことがあります。

本件では、事故前後を比較すると被害者の方の年収にほとんど変動が見られなかったため、この点が問題となりました。

 

以上のような難しい争点が含まれていましたが、最終的には2800万円で示談でき、自賠責保険金と合わせると、総額3600万円以上を獲得することができました。

 

最高裁判例や被害者の年収の変動状況をみれば、訴訟をした場合には、逸失利益が極めて減らされるなど大きく負けてしまうリスクもあったことを考えると、総額3600万円以上で早期に解決できたことは、総合的に見て妥当な解決であったと思います。

 

4 弁護士の所感・解決のポイント

本件は、事故から初期の段階でご相談いただき、そのままご依頼いただいたケースでした。

 

一般的には「揉めてから弁護士に依頼しよう」とか「揉めるまでは弁護士は不要である」とか「損害賠償のプロである損保会社に任せておけば大丈夫だろう」などと考えがちです。

 

しかし、本件のご依頼者は、そういったことに疑問を持ち、早めに弁護士に相談・ご依頼いただきました。怪我・労災保険・後遺障害等級・今後の治療方針など、節目節目で、ご相談をいただき、法的に妥当な方向に進むようアドバイスさせていただきました。

 

そうしたこともあって、重篤な後遺障害に見合った適切な等級認定や、示談金の獲得に繋がったものと思います。被害者ご本人からも、今後の生活が安心できる金額を獲得できてよかったというお声をいただきました。

 

このように、本件は「揉めていないうちでも弁護士に依頼した」ことが、よい解決に繋がった好例であると言えます。交通事故に遭われた方は「弁護士は最後の最後に頼めばよい」とは考えずに、早期のご相談をお勧めします。

 

5 関連コラム

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・交通事故被害に遭った時、どのタイミングで弁護士に相談するべきか

・後遺障害の等級認定