【解決事例】高齢者の死亡事故につき、提示額を0円から431万円まで引き上げ、最終的に2353万円を獲得した事例

被害 60代 男性 無職
事故内容 死亡事故

 

項目 サポート前 サポート後 増額幅
逸失利益 約429万円
慰謝料 2000万円
葬儀費用 約46万円
その他 約2万円
損害小計 約1320万円
既払い額 0円
自賠責保険金 1922万円
過失割合控除 約‐124万円
獲得額合計

(自賠責保険金+解決金)

約2353万円

 

1 ご相談内容

ご依頼者のご兄弟が交通事故で突然亡くなり、急なことでどうしていいか分からないと困っていたところ、お知り合いに弊所をご紹介され、ご連絡いただきました。

 

自分も高齢で突然このような状況になり、これから何をすればいいのか分からないうえ、兄弟の住まいや事故地はかなり遠方だったため出向くことは難しく、相手方とのやり取りや、役所などへの手続きなどお困りになっていました。

 

面談でお話を伺ったところ、今回の事故は被害者の方が歩行中に車と衝突しそうになり、車を避けたところ、接触は免れたものの転倒して頭を強く打ち、お亡くなりになってしまいました。

 

ご依頼者様では資料の取付け等が大変であるということと、車と接触していない事故のため、事故と死亡との因果関係が問題にされる可能性があることをお伝えしたところ、即受任の運びとなりました。

 

2 サポートの流れ

被害者の方は単身で遠方に暮らしていたので、揃えるべき資料がどこにあるのかを調べるところから始まりました。特に大変だったのは年金関係です。

通帳の履歴から年金を受給していたことが分かり、管轄の年金事務所へ情報開示を行いました。しかし、開示手続に不慣れな事務所だったため、遅々として開示が進みませんでした。そのため、こちらが必要資料を調べるなどしてリードしながら手続を進めたところ、開示にこぎつけ、資料を手に入れることができました。

 

資料が全て揃ったところで示談交渉となりました。交渉では特に逸失利益と慰謝料が争われました。
単身で高齢の被害者だったことから、これから受け取る年金はすべて生活費に消費されるとして、逸失利益は存在しないと相手方損保は主張しました。しかし弊所では、相手方損保に対し、無職の年金生活者について逸失利益を認めた裁判例を調査し、主張していきました。

 

また、慰謝料についても親戚付き合いが疎遠だったことを理由に争われました。慰謝料は、事故による精神的苦痛についての賠償です。当初、相手方は同居する家族が亡くなった場合を引き合いに出し、親戚付き合いが疎遠ということを理由に、かなり低い金額を主張しました。しかし死亡時の慰謝料は、家族の悲しみへの慰謝料だけではなく、死亡した本人の苦痛に対する慰謝料も含まれているものです。そのため親戚づきあいがあまりなかったからといって、減額するのは不適切だと死亡時の慰謝料について判示した裁判例を示しながら主張していきました。

 

3 解決内容

交渉の結果、死亡慰謝料と逸失利益について裁判基準の金額を認めさせることができました。葬儀にかかった費用や、交渉に必要な文書料なども満額で認定されました。最終的に獲得した金額は、自賠責保険から回収した約1922万円に加えて約431万円で、合わせて2353万円での示談となりました。

亡くなった被害者の方が高齢だったため、訴訟をしても逸失利益が低めに計算されてしまう可能性がありました。しかし、裁判例を調査して主張したことで、示談交渉でありながら通常の単身者の計算方法で算定した逸失利益額を獲得することができました。

 

4 弁護士の所感・解決のポイント

まず思い出されるのは、被害者が遠方に住んでいて、各種資料集めが大変だったということです。資料を揃えるまでが一苦労でしたので、もしご遺族で収集なさっていたら、さぞ大変だっただろうと思います。ご依頼者様の厄介を代理人がお引き受けできるということも弁護士にご依頼いただくメリットの1つだと身を以て体験いたしました。

 

また、解決内容については、逸失利益は低めに計算される可能性が十分ありましたが、念入りに調査した裁判例に基づいて、こちらの主張する書面を作成した結果、減額されずに通常の単身世帯者の逸失利益を獲得できました。

 

過失割合についても、最終的に95:5で解決することができましたし、心配されていた車と接触していないという事情についても、示談交渉で大きな問題に発展することなく解決することができました。

 

丁寧な資料収集や裁判例の調査により、示談内容についてもご依頼者様からご満足のお声をいただきました。ご家族が突然亡くなり、今後の対応を不安に思っていらっしゃる場合、示談交渉や資料集めのご負担を減らすことができるかもしれません。お一人で悩まずに、早めに交通事故の知識や経験が豊富な弁護士へご相談ください。