【解決事例】右手親指(母指)に残った痛みについて後遺障害等級14級を獲得できた事例
依 頼 者: 50代男性/求職中
通院期間 約1年4か月
後遺障害内容:右母指痛(14級)
交通事故地:茅ヶ崎市
賠償項目 | ご相談前 | 獲得額 | 増減額 |
入通院慰謝料 | 治療中に受任 | 約160万円 | 約160万円 |
後遺障害慰謝料 | 治療中に受任 | 110万円 | 110万円 |
後遺障害逸失利益 | 治療中に受任 | 約106万円 | 約106万円 |
過失相殺 | 治療中に受任 | 過失割合
10%減額 |
過失割合
10%減額 |
合計額 | 治療中に受任 | 約340万円 | 約340万円 |
1 相談・依頼のきっかけ
相手損保担当者の対応が悪く,多大なストレスを抱えていた中,交通事故から半年を経過したところで治療費の支払いが打ち切られそうになったため,損保代理店様からの勧めをきっかけに,ご相談,ご依頼いただきました。
2 治療費支払い期間の延長交渉
ご依頼をお受けした時点の状況は,通院先整形外科の医師が亡くなったため,接骨院にしか通院していない状況が3か月ほど続いておりました。整形外科へも通院していないと治療継続を必要とする医学的根拠を示すことができないため,治療費の支払いを再開させることはおよそ不可能となります。
そこで,今後も継続して通院可能となる整形外科の選定と病院通院の再開について色々とお手伝いいたしました。
その結果,右手親指に靭帯損傷があり,手術,リハビリが必要となることが判明しました。
3 後遺障害等級の申請について
その後通院を継続し,手術,リハビリを経て,整形外科への通院を再開してから約10か月が経過したものの,これ以上の回復は見込めないとの医師の診断があり,症状固定となってしまいました。残ってしまった後遺症は右手親指の可動域制限と痛みでした。可動域制限の程度は,後遺障害等級が認定されるレベルには至っておりませんでした。
ご本人から申告のあった症状を踏まえて後遺障害診断書をチェックしたところ,書面上,右手親指の痛みの記載が一切ありませんでした。
そこで,右手親指痛みの症状について,医師に後遺障害診断書への加筆をお願いするにあたってのポイントを整理してご本人へ説明し,医師にご相談いただいたところ,何とか加筆に応じていただくことができました。
その後,自賠責保険に対して後遺障害等級認定審査を申請した結果,無事,後遺症について14級の後遺障害等級が認定されました。
4 示談交渉の結果
示談交渉では,交通事故時ご本人が求職中であり,交通事故後も復職がままならず,収入の証明資料が集められないため,後遺障害による減収の立証に困難を伴いました。
しかしながら,粘り強い交渉の末,男性の平均年収ベースにて減収を算定した賠償金を相手損保に認めさせることができ,結果として上記のとおり,後遺傷害部分(慰謝料及び逸失利益)については裁判基準の金額を,通院慰謝料についても概ね裁判基準での適正な賠償金を獲得することができました。
5 弁護士の所感・解決のポイント
本件は交通事故に特化している弁護士であったからこそ上記のような結果を出すことができた成功事例である者と自負しております。特に,病院への通院再開にあたってのフォロー,医療分野及び自賠責保険分野に関する知識・経験に基づく後遺障害診断書の修正フォロー,減収の証明にあたってのテクニックのいずれかが欠けてしまうと,まったく結果が出せなかった事案でした。
これらすべてにおいて十分なフォローができ,結果が出せたという意味で,成功事例の一つと考えております。
交通事故の被害に遭われ,相手損保の理不尽な対応や,通院先病院の選定や,治療費の打ち切り,後遺症が残ってしまったなどでお悩みの方におかれましては,まずはご相談ください。