相談実績2015年6月

2015年6月

1.肩の可動域制限があり,事前認定で自賠責保険へ後遺障害等級の申請をしたが非該当になってしまったとのご相談

半年ほど通院し,頸部痛と右肩の可動域制限の後遺障害が残ってしまったので,相手方保険会社を通じて自賠責保険に対し後遺障害等級の申請(事前認定)をしたが,非該当になってしまい後遺症に関する補償を受けられないため困っているとのご相談をいただきました。

1.弁護士からのアドバイス

お仕事が忙しいため通院がほとんどできておらず,右肩や頸部のMRI検査所見等重要な記載事項が後遺障害診断書にまったく記載されておりませんでした。後遺障害等級の申請が相手損保任せであったため,重要な医学資料がどこからどこまで自賠責保険へ提出されているのかもわからず,かつ通院頻度が少ないため医学的証拠が不足気味であり,また医師が右肩の障害について交通事故との関連性をフォローしてくれることが期待できない状況であったため,異議申し立てを行うにしても高い難易度が予想されます。適正な後遺障害等級が認定されるか否かは医師次第で左右されますが,治療中に医療に関する知識を持った弁護士に相談しておくことでリスク回避ができる場面も少なくありません。交通事故直後,なるべく早い段階でご相談いただくことを強くお勧め致します。

 

2.交通事故により全身打撲等の傷害を負ったが,相手方が過失割合で争う態度で,治療費の内払い等の対応をしようとしないとのご相談

交通事故に遭い入通院したが,相手方が自身に責任はなく,当方の過失を主張するばかりで,相手損保が治療費の内払いや物損についての対応をしようとしないので,今後どう対応したらよいかとのご相談をいただきました。

2.弁護士からのアドバイス

相手損保が対応しようとしない場合や過失割合が争いになっている場合,人身事故としての届け出を警察に対して必ず行うべきです。人身事故の届け出を行うと,後日の重要証拠となる実況見分調書が作成されるからです。このご相談者の場合,通勤中の交通事故であったため労災を申請されるとのことであったため,当面の治療費や休業補償に関する補償については心配ないと言えますが,しっかりとした補償を受けるには,定期的な通院と警察への人身事故としての届け出,破損した携帯品やバイクの写真等を残しておくなど,事故直後に取るべき処置が必要となりますが,これらの事情を適切なタイミングでアドバイスできて幸いでした。

 

3.小児の歯牙欠損(一歯)及び精神障害(PTSD)の後遺症に関するご相談

交通事故により,お子様が歯牙欠損(一歯),精神障害(PTSD)の後遺症を残してしまったが,相手損保がこれらの後遺症について十分な補償をしようとしないため,自身で自賠責保険へ後遺障害等級の申請を行おうとしているが,対応に苦慮しているとのご相談をいただきました。

3.弁護士からのアドバイス

相手損保は,歯牙欠損については将来的な治療費としてインプラント1回分の治療費のみ補償するが,PTSDについては交通事故とは無関係という態度に出ており,2次被害をこうむっているともいうべき大変お気の毒な事案でした。歯牙欠損については,一歯のみでは後遺障害として扱われないものの,将来的な治療費は増額の余地があるものと思われました。しかし,PTSDについては,交通事故後,発覚して精神科へ受診するまで約半年の期間が空いていること,お父上の海外赴任へ同行した都合上,受診回数が極めて少なく,かつ医師の作成した診断書も抽象的で不十分な内容であることなどから,交通事故による後遺障害として補償を受けるためのハードルが非常に高いと推察されました。そこで,少なくとも,DSM-ⅣやICD-10に基づく医師の意見が捕捉されなければならないことに加え,交通事故前後で比較した第三者(教師等)やご両親による詳細な事情報告書を,生活状況報告書等の別紙として添付する必要があるということをお伝えしました。

4. 相手損保から提示された示談金額の妥当性を知りたいとのご相談

交通事故による頸部痛・腰部痛で通院し,後遺障害等級は非該当となったところ,相手損保から提示された示談金額がどの程度増額できるか,後遺障害等級を獲得できる見込みはあるか,とのご相談をいただきました。

4. 弁護士からのアドバイス

相手損保の提示額は,休業損害はほぼ満額,通院慰謝料は裁判基準の7割といったところでしたが,接骨院の通院部分がどの程度まで慰謝料計算の対象になるかは微妙であり,不当とまでは言い切れない提示額でした。後遺障害診断書などの資料を拝見する限り,異議申し立てによる後遺障害等級獲得の見込みは極めて低いため,通院慰謝料をあとどの程度増額できるかが問題となるご相談でした。このような事案で弁護士特約が利用できない場合は,弁護士へ依頼すると費用倒れとなってしまうため,交通事故紛争処理センターの利用がお勧めです。本件の場合,交通事故紛争処理センターを利用すれば,あと10万円程度増額できるのではないかと思われました。ただ,交通事故紛争処理センターのある新宿まで2,3回は足を運ばなければならないので,湘南地域にお住いの方としては,ご自身で利用するにしても費用対効果を考えて利用するべきでしょう。

 

5. 加害者が自賠責のみしか加入していなかった上に加害者側弁護士から内容証明が送付されてきて対応に苦慮しているとのご相談

交通事故により負傷し,全治2週間との診断を受けたものの3カ月ほど通院しても治癒していない状況で,加害者側が弁護士を立て,当初診断の2週間分の補償しかしないという態度に出ており,加害者が任意保険に加入していなかったこともあり,今後どのようにしたら良いか分からず困っている,とのご相談をいただきました。

5. 弁護士からのアドバイス

交通事故に遭い負傷した場合,受傷内容にもよりますが,多くの病院は,当初,1週間から1か月程度の期間を加療期間とする旨の診断書を発行します。今回のご相談者は,加害者側の弁護士に,この診断内容を盾に取られ,対応に苦慮していたようです。

しかし,ほとんどのケースでは,当初診断された加療期間を超えても治療が終了しません。その場合,医師が治癒または症状固定と診断しない限り,当初診断された加療期間を超えた部分も,相当期間分の慰謝料や治療費,休業損害等が損害賠償請求の対象になります。

なお,この方の場合,労災保険が利用できるにもかかわらずご利用されておらず,また,健康保険もご利用されておりませんでした。加害者側が任意保険に加入していなかった場合,利用可能な公的保険を利用しなければ,かえってご自身の負担が大きくなるばかりです。公的保険が利用可能な場合は,これを積極的にご利用ください。


 

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