相談実績2015年5月

2015年5月

1.自営業の場合の休業損害としてどの程度が妥当な金額なのかというご相談

現在治療中で交通事故から半年ほど経過したが,相手損保から,そろそろ治療費の内払いを打ち切りたいという打診があると共に,休業損害の内払い額について提示があったが,どう対応したらよいかというご相談をいただきました。

1.弁護士からのアドバイス

自営業者の方の休業損害の計算方法は,事案ごとの個別の事情に大きく左右され,交渉や裁判でも激しく争われる難しい法律問題です。交通事故の前後での収入を単純比較して減収があったということだけでは立証が不十分な場合が多いです。商売というものの性格上,収支に波があるケースが多いからです。適正な賠償金を得るためには,余分にかかった経費に関する資料や,過去の決算資料など,可能な限り沢山の資料を検討して整理し,法的に通用する理屈を組み立て,的確に主張立証する必要があります。また,休業損害の対象になる期間は症状固定または治癒するまでに限られますので,医師とのコミュニケーションや診断内容がカギを握る分野でもあります。

 

2. 交通事故により車両が損壊しむちうちになってしまったが,加害者が自賠責保険にしか加入していなかったばかりか,警察が加害者の自賠責番号を把握し損ねたというご相談

現在治療中だが,加害者が自賠責保険にしか加入していなかった上に警察が加害者の自賠責番号を誤って控えたため,交通事故証明書を取り付けても誤った自賠責番号が記入されてしまっており,かつ取り調べも終了しているため,弁護士の介入をお願いしたいというご相談をいただきました。

2.弁護士からのアドバイス

加害者が自賠責保険にしか加入していなかった場合,当面の治療は他の保険に頼るほかありません。他の保険としては,ご自身の人身傷害保険や労災保険,健康保険が挙げられます。
また,警察が加害者の自賠責番号を把握できなかった場合の対策としては,弁護士法23条照会による調査が必要となるでしょう。
加害者からの損害賠償金の回収が難しい場合は訴訟提起が最も効果的であると考えます。
裁判となれば加害者も支払いを真剣に考える可能性は出てきますし,人身傷害保険に入っている場合は,訴訟を提起して判決をとれば,人身傷害保険から支払われる保険金の金額が増加する可能性があるからです。

 

3. むちうちのほか,脳脊髄液減少症疑いで治療中とのことでのご相談

頸部痛のほか,めまい,頭痛の症状がひどく,脳脊髄液減少症・低髄液圧症候群の疑いのためこれから検査を受ける予定だが,交通事故からそろそろ半年たち,相手損保担当者の対応が悪くなってきたので不安とのことでご相談をいただきました。

3.弁護士からのアドバイス

低髄液圧症候群と交通事故との因果関係は,これを否定的に考える見方が多く,厚労省の研究班などの提唱する基準を満たすことが難しいのが現状です。治療としてはブラッドパッチが効果的であると言われておりますが,必ず効果が出るわけではありません。しかも,受けてみなければ効果があるかはわからないうえに,結果として効果がなければ,ブラッドパッチに要した費用の回収が難しいという問題を抱えております。
治療費の回収可能性を上げるには,単に医師が脳脊髄液減少症・低髄液圧症候群であると診断しただけでは足りませんので,厚労省の研究班が提唱する診断基準や日本脳神経外傷学会の提唱する診断基準を満たすような所見を得るべく,適切な通院先にかかり,適切な検査を受ける必要があります。

 

4.バイク事故で胸椎圧迫骨折のほか,肩甲骨,肋骨,胸骨等多数骨折のため治療中とのご相談

バイク事故により胸椎圧迫骨折等の傷害を負われ,賠償の側面からみた,今後必要となる検査や治療,通院先選びなどについてご相談をいただきました。

4.弁護士からのアドバイス

交通事故による治療を受けるにあたって,治療先病院の選択は重要で難しい問題です。究極のベストは,交通事故外傷の治療についての専門性が高く,親身になって面倒を見てくれ,相手損保から盾になって守ってくれ,万一後遺症を残してしまった場合は内容の充実した後遺障害診断書の作成や意見書の作成にご協力いただける医師ということになります。
しかし,数百件の交通事故案件を見てきた立場で申し上げますと,そのような医師は100人に1人いればいい方です。しかも,そういった医師はどのような患者さんにも分け隔てなく親身なので,一般の患者さんからも大変人気があり,診察までの待ち時間がとても長くなってしまいます。症状が固定するまではきちんと通院できなければなりません。弊所が持っている病院や医師の情報をご利用いただくにあたっても,まずは通えそうな病院から,という視点で取捨選択していかざるを得ないところです。


 

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