14級2号が認定された歯牙欠損の障害について,後遺障害慰謝料の増額を獲得した事例

依頼者:40代男性/会社員

後遺障害内容:右上1左上2歯冠破損及び左上1歯根破損

後遺障害等級:上記4歯喪失または著しい破損により14級3号が認定

 

賠償金額の結果

治療費(140万円),入通院慰謝料,休業損害及び後遺障害慰謝料について,自賠責保険及び労災保険から250万円回収済み,残額は未回収

裁判により,さらに入通院慰謝料,休業損害,後遺障害慰謝料及び後遺障害慰謝料増額名目にて200万円追加回収の和解を獲得

 

1 相談・依頼のきっかけ

本件は,加害者が任意保険に加入していなかったため,加害者とご本人とで交渉したものの未填補の損害部分の回収に行き詰ってしまったことからご相談いただきました。

 

2 訴訟提起

交渉では解決が望めそうもなかったため,早々に裁判により回収する方針となりました。

 

3 歯牙障害の後遺障害逸失利益は原則として認められておりません

歯牙障害,外貌醜状,嗅覚・味覚の脱失等については,後遺障害による逸失利益の請求が通常は望めません。

外貌醜状についてはケースバイケースで減額された額が認められることもありますが,歯牙傷害等について逸失利益の請求が認められるのは,その障害が影響する特殊なご職業(アナウンサー,声優等)に現に就かれている方に限定されることがほとんどです。

 

4 後遺傷害慰謝料増額を目指す

歯牙障害は,後遺障害逸失利益が認められない代わりに,後遺障害慰謝料の増額が認められることがあります。

そこで,本件については,あえて後遺障害逸失利益を請求し,歯牙傷害により従事する業務へどのような影響があるか,私生活にどのような影響があるかということを,できる限り具体的に主張・立証しました。

 

5 弁護士関与の結果

結果,裁判所から,やはり予想通り後遺障害逸失利益は認められないものの,後遺障害慰謝料については推定で20ないし40万円ほど増額されたと思われる和解案が提示され,和解が成立しました(和解案には賠償項目ごとの金額提示はありませんでした)。

※詳しくは冒頭の表をご覧ください。

 

6 弁護士の所感・解決のポイント

(1)妥当な落としどころを見据える

歯牙傷害等について逸失利益は認められなかったものの,慰謝料の増額が認められたという意味で妥当な結論を得ることができた事例であったといえます。

(2)労災保険利用も検討しましょう

なお,この方は労災保険もご利用になっておられます。

加害者が任意保険に加入していなかった場合,損害の回収は困難となりますが,人身傷害保険や労災保険がある程度の損害をカバーしてくれます。

自動車に乗らない方であっても,通勤中ないし勤務中の事故として労災が使えないか,ご家族の加入されている保険で何か利用できる保険がないか,そういった視点からもご確認されるとよいと思われます。

  0466-53-9340
メールでのお問い合わせはこちらご相談の流れはこちら