2018年9月6日 交通事故コラム

8月31日未明、複数のバイクが大破し8人もの死傷者が出た事故があったようです。事故の詳細が明らかになっていないため、テレビの映像や新聞記事を基に推測することが自ずと多くなってしまいますが、一般的な事故等に照らしながら事故について見ていきましょう。
 
 
 「31日午前2時20分ごろ、奈良市八条5丁目の国道24号の高架橋で、北進車線の大型オートバイ1台と原付きバイク2台が転倒する事故があった。この事故で、いずれも奈良市の18歳の男性2人と17歳の男性2人、身元のわからない男女の計6人が、搬送先の病院で死亡が確認された。14歳と17歳の女性2人が重傷の模様という。奈良署が事故原因などを調べている。(『朝日新聞デジタル』 2018年8月31日10時41分)」

 
 

上記朝日新聞の映像によると、大型オートバイと原付バイクのいずれも大破しており、バイクは3台とも、いわゆる廃車・全損と呼ばれる状態であるのは一目瞭然です。またドライバーと同乗者の詳細は発表されていないものの、バイクが3台で死傷者が8人ですから、いずれのバイクも二人乗りもしくは三人乗りをしていたと見てよいでしょう。
二人乗りのタンデム走行はカップルや若者などに人気があるようですが、1人で乗る場合に比べて重量が倍増するため制動距離が長くなりブレーキが効きづらくなります。また運転者と同乗者の息を合せて体重移動をしなければバランスを崩す恐れがあります。更に、運転者はハンドルをしっかり握って自分の意思で運転していますが、一方の同乗者は運転の予測をしないままぼんやり乗ってしまいがちで、加速に気付かず掴まる手を緩めてしまったり、カーブに気付かず体重移動をしなかったり、といった注意不足がバイクから振り落とされ大怪我・大事故に繋がってしまうのです。

 
 

「現場はJR奈良駅の南西約2.5キロの佐保川やJR関西線をまたぐ高架橋上で、片側2車線の見通しのよい直線道路。事故は上り坂が終わり、下り坂にさしかかる部分で起きたとみられる。(『毎日新聞』 2018年8月31日7時59分)」

 
 

事故現場について上記毎日新聞の記事を見てみますと、今回の事故は上り坂を上りきり、下り坂に差し掛かった場所で起きた事故のようです。一般的に、上り坂はアクセルを踏み込んで上ることが多く、そのため急に下り坂に差し掛かると、予想していた以上に速度が出てしまい、思わぬ事故に繋がることがあります。前述のとおり、タンデム走行中に急に加速をすれば同乗者が速度についてゆけず、いわゆる慣性の法則で後ろに放り出される危険があります。同乗者が突然いなくなれば車体は急に軽くなりますし、運転者も平常心ではいるのは難しいでしょう。今回の事故はそういった事故の可能性もあるのではないでしょうか。
今回の事件は死者6人、重傷2人という大事故ですので彼らはヘルメットを被っていなかった、もしくは装着が不十分だったのではないか、という可能性もあります。バイク事故の場合、フルフェイス型のような頭部をしっかりと覆うタイプのヘルメット使用者に比べて、ハーフヘルメット(いわゆる半ヘル)など頭部の一部が露出しているタイプのヘルメット使用者の方が大きな怪我や重い後遺障害に繋がる場合が多いと言われています。勿論、ヘルメットなし(いわゆるノーヘル)の場合は言わずもがな、より酷い事故になることは想像に難くないでしょう。実際に、ノーヘルメットの場合は頭部に直接強い衝撃が加わり、死亡事故など重大な事故になることがあります。

たとえば10代の若者が当事者の事故ですと、たとえヘルメットを被っていたとしても、紐を締めていないなど、装着が不十分でヘルメットが外れてしまうことがあります。意図せずに紐が緩んでしまう場合もありますが、一部には紐をぶら下げておくのがおしゃれだなどと考えて意図的にヘルメットの紐を締めない人がいるようです。ヘルメットのベルト装着が不十分な場合、事故時にヘルメットが外れてしまい、結果的にノーヘルメットと同じような結果になってしまう恐れがあります。見た目に拘り安全性を蔑ろにしてしまうのは、正に本末転倒と言わざるを得ません。
バイクの二人乗り運転で交通事故を起こし加害者になってしまった場合、同乗者がたとえ家族や友人であっても運転者には損害賠償金支払いなどの義務が生じます。バイクを運転する際は自身の安全確保は勿論のこと、人を乗せる場合にはより一層の注意を払い、同乗者の安全にも気を付けていきたいものです。
「友達にツーリングしようと誘われてバイクの後ろに乗せてもらったまではよかったが、友達が道中で交通事故を起こしてしまい、自分には後遺症が残ってしまった。しかし加害者は友達なので損害賠償がどうのとは言い出しにくい……。かといって治療費など出費は増える一方で生活が不安だし、痛みも辛いしどうしたものか……。」そのようなお悩みの方こそ、一度弁護士にご相談なさることをお勧めします。ご加入の損害保険や弁護士費用特約の内容によっては、ご自身の持ち出しゼロ、場合によってはご友人も持ち出しゼロで治療費や損害賠償等の支払いを受けられる可能性があります。弊所シーライト藤沢法律事務所であれば、交通事故被害者の方の初回面談50分は無料です。お気軽にご相談においでください。

 
 

「後続のトラックの運転手が、手前の交差点で信号待ちをしていると、3台のバイクが赤信号を無視して走っていき、その後、高架の上でバイクが倒れていたという。(中略)近所の人の話では、「この国道では、普段からかなりのスピードで走るバイクが頻繁に通る」ということで、警察は、ドライブレコーダーなどから事故の原因を調べている。(『FNNニュース』 2018年8月31日12時20分)」
https://from.sonysonpo.co.jp/topics/pr/2017/11/20171120_1.html
(ソニー損害保険株式会社 「2017年全国カーライフ実態調査」)

 
 

ひと昔前であれば、夜中の2時の事故ともなると、目撃者を探すのも一苦労だったようですが、今回の事件はドライブレコーダーの記録を調査して捜査を進めているようです。今や「ドラレコ」という略称が人口に膾炙していることからわかるように、ドライブレコーダーはかなり普及してきています。ソニー損害保険株式会社の「2017年全国カーライフ実態調査」によると、ドライブレコーダーの搭載率は年々増加しており、2016年はアンケートの設問を変更したために数字上は微減していますが、2017年には15.3%にまで達していますから、2018年現在は同程度もしくは更に普及しているのではないでしょうか。
 
昔であれば目撃者が見つからず真相は闇の中、といった交通事故も多かったようですが、今回の事件にはドライブレコーダーの記録がありますから、有益な記録が残されていて事件の真相が明らかになることを願うとともに、亡くなった6名と療養中の2名の方々それぞれのご冥福とご快癒を祈ってやみません。

 

 
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